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有限会社 唐沢木材工業 公式サイト
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お客さまからの寄稿

真心がつくる本物の木の家

お客さまからの寄稿「唐沢木材さんの家ってどんな家?」と訊かれたら、私はオーナーの1人として「真心がつくる本物の木の家」と答えます。
唐沢木材さんの家は、原木から一貫して取り扱う木材の質の高さと、その木に愛情を注ぎ、建て主の想いに寄り添い、どこまでも真面目に仕事に取り組む作り手の技と心意気とが生み出す、まさに本物だと言えます。
実際に家を建て、暮らしてみてのこれが正直な感想です。
最近の住宅では、無垢の床板をはじめ、天然の木材が積極的に使われるようになりました。健康や環境の観点から木の良さが見直され、安心を求める建て主が増えたためだと思われます。
ですが、使う木が本当に安心なのか、どんな木がどこから来て、どのように加工されたのかまでを知ろうとしても、それはたいてい無理な相談になるでしょう。
ところが唐沢木材さんの場合、その無理そうなことが普通にできてしまいます。
伊那市の北西、アルプスを見渡す明るい丘の上に唐沢木材さんが所有する広大な木材の集積場があります。そこには地元の市場で直接買い付けられた長野県産のヒノキやアカマツ、スギの他、ケヤキなどの原木が山のように置かれています。
これらの木々が1本ずつ隣接する製材所で加工されて柱や梁や床板となり、私達の家を造り上げてゆきます。私達建て主は希望すればその過程を見られますし、仕上がった床板などの材料を手にして感触を確かめることさえできるのです。

お客さまからの寄稿このように材料からの一貫製作システムの唐沢木材さんですから、家づくりの自由度は、ほぼ無限です。外観デザイン、間取り、各部の寸法、設備等の細かい仕様に至るまで、およそ制約というものはありません。たとえば内部のドアも天然木でのオーダーメイドが可能だと聞き、カタログの数種の中から選ぶだけと考えていた私は驚きました。建具職人さんの仕事場へ社長さんと一緒に出かけ、現物を見ながら色々と打合せをしたことが思い出されます。
また、祖父母が住んでいた古い家を壊したときに記念に残しておいた框や小さな引き戸を、新しい家に取り込んでも頂きました。くすんでいたケヤキの框が木目も鮮やかに再生されたときの感動は忘れられません。唐沢木材さんの技術と木に対する思い入れがあればこそ、出来得ることだと思いました。

そんなこだわりの家づくりとなると、建て主もプランニングから施工段階での協議など、さぞや大変な負担を強いられ、また費用もかかるのではないか、と思われるかもしれませんが、それは違います。

会社事務所でも現場でも、唐沢木材さんとの打合せはいつも和やかな雰囲気の中で進みます。
要望や質問にはきちんと応えて下さいますが、お任せしたいことや、逆に提案をして頂きたいことは、こちらの意を汲んでスムーズに進めてもらえます。
新しい工法や設備の導入についても常に前向きに検討して下さり、ほとんどの希望を叶えて頂けました。なので建て主が大変過ぎるということはありません。

お客さまからの寄稿そして建て主にとっての最大の関心事である費用面ですが、品質に対して非常にリーズナブルだと言うことができます。注文住宅の性質上、同等の比較対象が得にくい点があるものの、たとえば首都圏などの都市部で一般の住宅メーカーに、「階段材を無垢のケヤキでお願いします」と依頼したらどんな見積もりが返ってくるか、これを考えるだけでも、ケヤキの階段が標準で選べる唐沢木材さんの家の価値が判断できるのではないでしょうか。
もちろん予算に合わせた調整をしていくことも、設計・仕様の自由度の高さを活かして、むしろやり易いと思われます。

良いことばかりを書きましたが、最後に建て主側が気をつけるべき点に触れてみます。
まず、天然無垢材が多用されているため、乾燥などによる変化が避けられないこと。床板に隙間が開いたり、梁に割れが起きたり、建具や枠板にも反りやねじれが出てきたりしますが、これはやむを得ません。不具合は調整してもらえますので、多少の狂いは木の味だと受け止めたいところです。
それから手造りゆえに、どうしても完成までの期間は長めになるので、余裕を持った計画で臨むことが大切かと思います。
これらは必ずしもデメリットとは言えないものですが、規格化された住宅やマンションの感覚で見ていると、気になったり不満を感じてしまうことがあるかもしれません。

以上のように唐沢木材さんの家には、言い尽くせないほどの素晴らしさがあるのですが、私が一番それを感じるのは、実は家から離れているときなのです。

土日の休み明けに出勤してオフィスで上着を脱いだとき、ほのかな木の匂いに気づくことがあります。クロ-ゼットに張られたヒノキやスギの無垢板からの優しい移り香です。
家にいれば馴れて見過ごしてしまいますが、毎日こんなにも木の香りに包まれて暮らしている幸せを思う一瞬です。
私はそこに、この家をつくって下さった唐沢木材さんの真心を見い出します。いつもそばにいて、そっと温かく私達を見守っている。自分達の存在を強く主張することは決してしないけれど、この家で暮らす私達の健康と幸福を願い続ける、その想いが自身の手で選び、切り、削って組み上げた、木々の香りに込められているのだと思うのです。